きさらぎ駅といえば、知っている方も多いのではないでしょうか?きさらぎ駅は、現在では都市伝説として有名ですが、元は2ch掲示板に書き込まれた「異世界体験談」です。
初出は2004年とだいぶ古い話になりますが、実は現在でもいわゆる「異世界駅:きさらぎ駅」の報告は続いており、そのたびに考察や検証が更新されています。
今回は、そんなきさらぎ駅の最新情報をご紹介致します。
それでは、ブームの頃を振り返りつつご覧ください。
異世界駅「きさらぎ駅」とは?
きさらぎ駅の初出は2004年1月、インターネット掲示板「2ちゃんねる」のオカルト板のスレッドに、「はすみ」を名乗る女性からリアルタイムで相談が寄せられます。
詳細は以下、
1.通勤に使っている電車がいつまでも停車しない。車窓から見える風景も見覚えがない。
2.やがて電車は長いトンネルを抜け、無人駅に停車した。駅名は「きさらぎ」と読める。
この時、ネットの住人でさえ「きさらぎ駅」という場所は特定できませんでした。
3.はすみが駅を探索しているうちに、電車は行ってしまったという。
4.周囲は真っ暗で何もありません。恐怖を感じたはすみは、線路を辿って引き返すことにします。
5.片足がないおじいさんや、奇妙な鈴や囃子の音に怯えながら、はすみはトンネルを抜けました。
6.するとそこに、立っている人がいます。
7.親切なことに、脅えるはすみを近くの駅まで車で送ってくれると言います。
8.しかし車が進むにつれ、その人の様子がおかしくなった。
そして、最後にはすみは掲示板に「隙を見て脱出する!」と言い残し、ネットから姿を消します。
きさらぎ駅は、あの世とこの世を繋ぐ場所?
このはすみの実況スレッドをきっかけに、次々と異世界駅へ行ったという報告がネット上に上がり始めます。中には創作と思われるものもありましたが、結果、きさらぎ駅と同じ沿線上に、やみ駅、かたす駅、月の宮駅があるのではと考察されました。
これらの駅は漢字で「きさらぎ」は「鬼」、「やみ」は「黄泉」、「カタス」は「堅洲」と表せます。全て黄泉の国、あの世を連想させる言葉となります。
また、「きさらぎ駅」や「カタス駅」などは、Googleマップで検索すると、全て池にピンが立つことが話題になりました。池と言えば、古来よりみそぎの場であると同時に、神の通り道であるとされています。このようなことから、きさらぎ駅はあの世とこの世の境界にあるのではないかと言われるようになりました。
さらに、様々な情報を元に、駅から戻ってこられる条件が判明しています。
・駅で食べ物を口にしないこと
・迂闊にトンネルを潜らないこと
・名前を忘れないこと
・眠らないこと などがあります。
ちなみに、これらも古事記の「黄泉の国へ」の項と類似性が指摘されています。
きさらぎ駅の後日談はデタラメだった
2004年の書き込みを最後に消息を絶ったはすみですが、2011年に進展がありました。はすみ自身が投稿したと思われる書き込みが発見されたというのです。詳細は以下、
1.車から脱出したはすみは、突如現れた謎の男に逃げるように言われます。
2.気がつくとはすみは自宅の最寄駅にいました
3.現実世界では7年の月日が経っていた
という内容でした。
ただ、この話の出典元を探しましたが、2ちゃんねるの掲示板と言われたりまとめサイトのコメント欄と言われていたりと、この書き込みが本当に存在するかは不明でした。そのため、現在ではこの情報はデタラメであったと結論付けられています。
きさらぎ駅の【最新】後日談
ところが、2019年に投稿されたきさらぎ駅体験談で、別の方がきさらぎ駅に迷い込んだ際、「はすみ」らしき人物を見かけたという証言が発見されたのです。
体験者によると、はすみらしき人物は、髪が抜けガリガリに痩せていて、体験者は幽霊だと思ったそうです。しかし、当時のはすみの特徴に似ていた事から、この体験者が見たのははすみであることが濃厚とされています。
つまり、こちらの世界から失踪している間、はすみはきさらぎ駅を彷徨い続けていたことになるのです。多くの体験者からの証言によると、きさらぎ駅での時間の流れはこちらの世界とは違うようなので、はすみの特徴が現在でも変わっていないという矛盾は考えられる事だというのです。
新説!きさらぎ駅は並行世界の1つだった
選択肢が発生するたびに世界が枝分かれし、横並びに無限に世界は広がるという考えが並行世界です。何気ない行動1つで世界が生まれてしまうので、並行世界同士は案外近い距離にあると言われています。
そんな並行世界へ迷い込んでしまったという話は現代でも人気のオカルトですが、実は最近はきさらぎ駅もこの並行世界の一部、つまり異世界なのではないかと言われています。
昔は、駅という事もあり「きさらぎ駅」は黄泉の国や異世界への中継地点なのでは?と言われていましたが、現在ではきさらぎ駅は単なる橋渡しではなく、異世界そのものとする考えが主流となっています。
この説を裏付けるように、ある体験者はいくつもの美しい駅を通り、そのうちの1つがきさらぎ駅であったと証言しています。
まとめ
ネット黎明期に語られたオカルトは、今でも根強く人気があります。興味深いのは「後日談」と称した話が、今でも生み出され続けているということです。はすみがどこに行ったのか、異世界は本当に存在するのかはわかりませんが、もしかすると、本当にきさらぎ駅(異世界)は存在しているのかもしれません。